海外ドラマ「13の理由」日本人的にはどうよ(ネタバレなし)

f:id:tobunezumi:20170930041353j:plain後述する理由によりシーズン1のエピソード1、つまり最初の1話で観るのをやめたので第一印象的な感想です。

 

あらすじ

好きだった同級生の女の子が自殺。後日僕の所に謎の荷物が届いた。開けてみるとレトロなカセットテープ。聞いてみるとどうやら彼女が自分の自殺の原因に関わった人達全員に聞かせてるメッセージ(つまり遺書?)みたいで、僕が最後の番らしい。え?てことは僕も「関わってる」ってこと?え?え?

 

感想

「というわけで私を自殺に追い込んだ皆さんにはちょっとしたゲームをして貰います。警察に届けるなどはどうぞご自由に。何せ私はもう死んでいるし、誘拐した皆さんの大事な人たちは絶対に見つからない所に隠してありますから。それでは各自、同封された首輪をはめ、地図とカセットテープを使い最後の一人になるまで生き残ってください。そうすれば大事な人にもう一度会えます。さあ、ゲームのはじまりだ!」

みたいなサイコサスペンス復讐劇(しかも実は自殺は偽装)みたいなのが始まるのかと思ってワクワクして観始めたんですが、どうも違うっぽい。死んだ子の目的が単純な復讐かそれ以外かはわかりませんが、少なくとも爆発する首輪とかは登場しないようです。

なんだつまり、イマドキのSNSいじめみたいなのをテーマにした、普通のいじめモノ(そんなジャンルがあるのかわかりませんが)か。ただそのままいじめを描くだけじゃ胸糞悪くなるだけだし、自殺までは1話で終わらせて父親役のスタローンやミッキー・ロークあたりがいじめっ子をしばいてまわる単純な復讐モノにするのもアレだし(僕は観たいけど)回想をメインにすえてサスペンスっぽい皮かぶせとくか!ってドラマなんですね。

というわけで1話で観るのをやめました。いやドラマとしてどんな面白い仕掛けがこの先あるにせよ、自殺するまでの決して気持ちよくはないお話をこれから何話も、下手したらシーズンまたいで何十話も見せられるのかと思うとちょっと。回想じゃなくて現実パートでも保身に走るゲス野郎が大活躍しそうだし。映画の尺であれば我慢できますが。それか、難しいけど希望を持たせる作りにするとか。でもまあティーンエイジャーにいじめ問題を訴えるのが目的の社会派っぽいのでとことん暗くシリアスにする以外ないのか。それならティーンズではない僕も観なくていいわけだし丸くおさまった!

 

 

で、これは書こうか迷ったことなんですが……

 

自殺した女の子のキャラ、ちょいうざくね?

 

いやいや、だからっていじめを正当化するつもりはまっっっっっったくありません。いやね、容姿や出自、病気を理由にいじめるのは言語道断としても、性格や言動を理由に「いじめられる側にも原因がある」みたいな言い方したくなるのは正直わかりますよ。そりゃうざい奴はいっぱいいるもん。でもそれは「だから私が裁いていい=いじめていい」という意味には絶対にならない。そもそもいじめる側は楽しんでるわけだしね。もし真にそいつの更正を願って血の涙を流しながらいじめる奴とかがいたらそれは特別に許す。許すけど病院行け。どうしても何かしたければいじめ以外のアプローチはいくらでもあると思います。とにかくどんな理由であれいじめる側に100%の罪があります。いや、うーん、「いじめ返し」というのがあるとすればそれはグレーな気がするな。もちろん「いじめられたからっていじめ返したらお前もそこまで堕ちたってことだよ!」みたいなのはわかりますけども実際は、ねえ?正直言ってそこは僕も断定はできない。

ともかくそれはおいといて、このドラマの女の子の役は、いじめられる理由には絶対になってはいけないと思いつつも、いじめられる役として感情移入はしづらいのは本音。それはもうアメリカの作品なわけだし、女の子のこの程度の自意識や自己主張なんてあって当たり前のもので、こんな感想はおそらく本国では出てこないと思います。でも日本人からすれば、うざいリア充なので爆発しろ、と思うわけじゃないけど、もう少しおとなしめのキャラクターであった方がより入り込めた気がしますね。そりゃ転校早々校内一のイケメンと仲良くなってちゃロクなことにならないよな、とハラハラもしますし。これは作品の質がどうこういうより国別のマーケティングの問題ですね。なので僕は「君の名は。」がハリウッドで実写化して日本人的にえらいことになってたとしても発狂せずに冷静に評価したいと思います。僕、ドラゴンボールの実写化も作品レベルでは許してますからね。向こうはたかがアジアのカートゥーン、最初からB級映画として作る予定だったんだから。だから作品の良し悪しは別として、許してます。問題はその予算規模で作ることをわかってて or 条件を設定せずに権利を売った側だと思うんですよね。以上、実写版ドラゴンボールのレビューでした。あれ?

 

原作本、プレミアついてますね。